65リットルよりも、笑って。





おいおい、お願いが世知辛すぎてサンタさん困りまくりだよそれ。


無邪気に笑っている子供たちを見ると、どうしても蓮夜が脳裏に浮かぶ。

こうやって何かのきっかけがある度に思い出されるなんて、やっぱりヒーローはすごいよ。


私もそんなふうにいつか思い出してもらえるのかなあ…。



「なーんだ。今年はタイトかよ~」


「……サンタじゃ」


「タイトじゃん!ただの赤い服着たタイト!!」


「…………」



てか、速攻バレてるし……。

さすがにあれは見ていて気の毒になってくる。


ランダムで男性医師が毎年のように仮装するみたいで、今年は満場一致の新米ルーキーくんだったわけだ。



「え、私にもいいの?先生」


「…わしはサンタじゃ」


「ぷっ。そうでしたサンタさんでした~。ありがとサンタさん。お礼に頬っぺにチューでもしとく?」


「っ!」



私の冗談を直に食らって赤くなった顔を髭で隠しながら、ぐいぐいとサンタさんは私にプレゼントを渡してくる。

可愛らしく丁寧にラッピングされた、ひとつ。