おいおい、お願いが世知辛すぎてサンタさん困りまくりだよそれ。
無邪気に笑っている子供たちを見ると、どうしても蓮夜が脳裏に浮かぶ。
こうやって何かのきっかけがある度に思い出されるなんて、やっぱりヒーローはすごいよ。
私もそんなふうにいつか思い出してもらえるのかなあ…。
「なーんだ。今年はタイトかよ~」
「……サンタじゃ」
「タイトじゃん!ただの赤い服着たタイト!!」
「…………」
てか、速攻バレてるし……。
さすがにあれは見ていて気の毒になってくる。
ランダムで男性医師が毎年のように仮装するみたいで、今年は満場一致の新米ルーキーくんだったわけだ。
「え、私にもいいの?先生」
「…わしはサンタじゃ」
「ぷっ。そうでしたサンタさんでした~。ありがとサンタさん。お礼に頬っぺにチューでもしとく?」
「っ!」
私の冗談を直に食らって赤くなった顔を髭で隠しながら、ぐいぐいとサンタさんは私にプレゼントを渡してくる。
可愛らしく丁寧にラッピングされた、ひとつ。



