「たしかその日、斑鳩くんは当直じゃなくて次の日も休みを取ってた気がするな」
「…………」
箸が思わず止まった。
慣れてきた病院食。
今日は私の好きなものが多いと、気持ちとしては嬉しかった。
動きの止まった私に、美子ちゃんはすべてを察したように続ける。
「外泊許可も、前もって言えば出せるよ。私から渡会先生のほうになんとか説明しておくこともできるからね」
そして彼女は優しく笑った。
「斑鳩くんね、本当は25日替わって出勤してくれないかって頼まれていたんだけれど。その日だけはって頑なに有休取ってまで断ってた」
そういえば昼間、なにかを言いかけていたような気がする。
すごいね私のショボすぎる記憶力って。
彼のことは意地でも覚えていようとするんだから。
「……美子ちゃん。私ってたぶん、最低なことしてるよ」
「…どうして?」



