納得したんだ、自分が。
普通の男子高校生じゃんって、普通の反応じゃんって、だから私はつらくない。
へーきだから。
ほんとうに、平気なんだってば。
「そこまで情を持ってくれるのは患者として嬉しい。でもそれは、たぶん……正しくないよ先生」
「………、」
医者は、慣れなくちゃ。
これからもっとだよ、こんなの。
先生がこの先担当していく患者のなかには、私以上の病を抱えている人間がいるかもしれないんだから。
私なんか先生の道のひとつ。
それでいいんだよ。
「あんなのにいちいち怒ってたら、先生の体力のほうが持たないって」
「……なにが情だよ」
「わっ!」
私の手を掴みなおすと、彼は悔しそうに唇を噛みながらロビーとは反対方向へ。
繋がれた手をじっと見つめるように、私は院内を引かれながら歩いた。



