「……美奈ちゃん⁇ごめん、迷惑だったかな?」
捨てられた子犬のような目で、不安そうに訊いてくる駿くんに、ハッと我に返った
「ううん!!ごめんね、ぼーっとしてて。全然いいよ、一緒に行こ〜!」
「よかった。じゃあ行こうか。」
「うん!」
初めて会ったあの日のように、駿くんにトコトコ着いて行く
よかった……。ホントは集まる所、聞いてなかったんだよね〜
そんな内心で笑顔が溢れる美奈を、熱のこもった瞳で見つめる駿。
そんな、2人を見て———
(めちゃくちゃお似合いなんだけど…。)
(この2人推せる〜!!)
(もう駿くん、諦めるわ…。私は美奈ちゃんの味方よ!!)
(頑張って、漣!!応援してあげるわ!)
色めき立った人達で溢れかえったのであった。この後、本当に“しゅんみな”のファンクラブができて、大勢の人が入ったことを、2人は知るよしもない————


