「おいおい駿、どーしたよ?」

授業が終わった瞬間、声をかけてきた誠


「どうしたって、何が?」

「いやいや、分かってんだろ〜?お前がセンコーに注意されるって、明日は嵐か?なんちってな!」

目に見えて揶揄ってくる誠はとても楽しそうだ


「で?ホントはどうなんだ⁇考えごとか?」

「んー…。まあ、そんな感じかな。」

「なんだよその誤魔化し方は!もしや、彼女⁉︎いや好きな女子でもできたか⁉︎」

鋭い言葉に思わず反応してしまった


「………え?なんだよその反応⁇俺、冗談で言ったんだけど。」

誠から僕はなめらかにスーっと目を逸らす

「…反応ってなんのこと?」

「いやいやいや、これ確定だろ!!ほら吐け!!この大親友・魁誠サマに言ってみろよ〜。」

過去最高のニヤケ顔で迫ってくる誠に僕は降参した


「……美奈ちゃんと会ったんだよ。」

「美奈ちゃん⁇……え、美奈ってあの“花の妖精”海藤美奈(かいどう みな)のことか⁉︎」

“花の妖精”??
僕が思った印象どおりじゃないか…
というか、

「え、知ってるの⁇」