呼吸を乱しながら、誰も居ない資料室にお互いの唾液が交わる音が響く。
何度も何度も唇が重なる度に彼の冷たい口ピアスが触れて、その感触すら快楽へと繋がっていってしまう私はもう正常ではないのだろう。
「……そう、舌の真ん中なぞって。……もっと俺に絡みつけ」
そう言って貪るように、じっくり奥深く私の中を掻き乱してくる八神君。
その度に体の奥が疼いて、抑えていた欲求を刺激されてしまい、いけないと思いつつ自らも舌を絡ませてしまう。
気付けば亜陽君とのキスより、八神君とのキスの方が圧倒的に長く。
頭の中が真っ白になる程気持ち良くて、授業のことがすっかり抜け落ちてしまうくらい、私達は夢中でお互いの唇をしゃぶり続ける。
もはや、これが浮気じゃなければ一体なんだというのだろう。
始めは抵抗したのに、今は完全に私からも彼を求めてしまっている。
自分がこんなにも乱らな人間だったなんて、知らなかった。
それもこれも、全部八神君のせい。
彼が眠っている強欲的な私を引き起こしてしまった。
だから、止められない。
もう、亜陽君のことなんて何も責められない。
この荒々しくも、自由なもう一人の狂者に、気付けば私も道連れにされてしまったから……。


