麗しの狂者たち【改稿版】

「はあ……素敵ですね社交パーティー。両親の付き添いで何度か行ったことはありますが、生徒達だけっていうのは新鮮味があります」

「それなら、プロムをモデルにしてはどうかと?そうすれば更に盛り上がると思います」

「それじゃあ、副会長のパートナーは私で!」

「黙れ変態」

それから、検討事項を挙げていく中、次第に暴走し始めていく渚ちゃんに対し、相も変わらず渾身の一撃をお見舞いしてくる河原木君。

「美月のパートナーは俺だからダメだよ」

そんな微笑ましい二人の掛け合いを眺めていると、珍しく亜陽君まで話に参加してきた上に、満面の笑みで渚ちゃんをやんわり牽制してきて、この場の空気が一瞬固まった。

まさか皆んなの前で独占欲を剥き出しにされるとは、思いもよらず。

私は恥ずかしさで押し潰されそうになり、身を縮こまらせる。

「ええ、そうですよね!そうですとも!お二人の熱い絆は誰にも邪魔させません!!」

「いや。だから会長はお前が邪魔だって言ってるだろ」

しかし、渚ちゃん達には特にそこまで響いていないようで、更に白熱するパートナー議論に私はもう耳を塞ぎたくなってきた。

ただでさえ、先程の亜陽君の熱が抜けきれていないというのに、今の私の体は些細なことでも直ぐに反応してしまう。

一方、亜陽君はまるで何事もなかったように淡々とした様子で会議を進めていき、この雲泥の差に何だか少しだけ悔しくなってきた。