急いで食べていたフィッシュバーガーを飲み込む。

なんだかこんなすぐに飲み込んでしまうのはもったいない気もするけど。

「それで、さっきの話だけど・・・ゴホッゴホッ!」

あんまり急いで飲み込んだから、むせてしまった。

急いで隣に置いてあったいちごミルクに手を伸ばす。

瞳子ちゃんがスマホから目を上げずに背中をさすってくれた。

まだタラの味が残る口に甘ったるいいちごミルクが混ざってきて、思わず顔をしかめる。

「・・・フィッシュバーガーにいちごミルクは失敗だったかも。」

「当たり前でしょーが。そんな気持ち悪い組み合わせ私だったら絶対しない。」

「だってぇ、フィッシュバーガーもいちごミルクも大好きだから、合わせたら美味しさ二倍だと思ったんだもん。」

「バカだね。」

「うぅ・・・。」

瞳子ちゃんの容赦ないコメントがグサッとくる。

幼稚園からの付き合いだけど、瞳子ちゃんのちょっと気まぐれでサバサバした性格はその頃から全然変わってない。
人をからかって楽しむのが大好きで、チリソース並みに辛口なところもある。

小学校三年生のときに一緒に公園でビーズのネックレスを作ってて、出来上がって「つける?」って聞いたら、は?って顔で「そんなのつける人いるわけないじゃん。」って言われてちょっと虚しい気持ちになったっけ。

でもなんだかんだ優しいんだよね。

さっきも背中さすってくれたし。

いつも辛口なのも、瞳子ちゃんが実はつんでれ?で、照れ隠しなのかなーって勝手に思ってる。

まあ、本人に言ったらけちょんけちょんにされそうだから言わないでおくけど。

とにかく、そんな瞳子ちゃんが私は大好きなのです。