人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 翌朝、あのデザイン画のことはきれいさっぱり忘れて普通に過ごそう、と心に決めてからベッドを出た。

 朝食はパンをおかわりした(いつも通り! ちなみに初日以降も、食べすぎを反省したことはなかったことにしておかわりしている)。

 朝食後は中庭へ行き、テオ様と枯れた花や葉を切り取って雑草を抜いた(日課!)。

 歴史学の授業ではレポートの発表をして、先生から『よくできていますね』とお褒めの言葉をもらった(これはイレギュラーだけど、いいことだから構わないはず)。

 うん、順調。王城での生活は、充実してるってほどではないかもしれないけれど、退屈することもない。

 ところが、ところが……午後になって急にウィル様の執務室に呼び出された。

 今までなかったことなので、嫌な予感がした。

 それでも人質ごときが、第一王子様からの呼び出しを断れるはずもないじゃない。

 仕方なく、身体の重さ感じながら執務室へ向かった。