そんなふうに考えるようになっていた頃だった。
「リリー様、ドレスが出来上りましたよ」
イヴリンさんが、ハンガーに吊り下げた状態でドレスを部屋まで持ってきてくれた。
先日採寸した際、好みの色や素材、はたまたデザインについて質問された。
けれど何ひとつ答えられず、全てイヴリンさんにお任せで作ってもらうことにしたのだった。
イヴリンさんが1着ずつ見せてくれた。
ドレスのことは分からないけれど、どれも素敵だと思った。
それに、次ウィル様からお茶に誘われたときには違う服装ができる!
授業も今度からこれを着て出ようかな? 何も言われたことはないけれど、つなぎ服はやっぱり相応しくないもんね。
断ったのに、それでもドレスを作らせてくれたイヴリンさんには感謝しかなかった。
「試着してみましょう」
うわっ、これは自分ひとりでは着られなーい!
王城に来て2日目の朝に、イヴリンさんが着替えの手伝いを申し出てくれた理由がやっと分かった。



