人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「大丈夫なのか?」

「もちろん! 成人した暁には、私は朝から晩まで工房に入り浸るつもり」

「精神面は未熟なんだけどなー。せいぜい工房の仲間に迷惑をかけないように、いっそう励みなさい」

「迷惑なんてかけませーん。まあ、それもこれもぜーんぶ、小さい頃から工房に出入りさせてくれた師匠のお陰なんだけどねー」

 師匠がそばにやってきた。

「いや、リリーはすっかり一人前ですよ。手先が器用だし、何よりセンスがいい。特に繊細なデザインのものを作らせれば、どれも超一級品です。リリーを預けてくれた族長には、感謝しかありませんよ」

 師匠に手放しで褒めてもらえるのは気分がいい。

 いつも私のこと叱ってばかりなのに、本当はそんなふうに思ってくれてたんだ!

「へへへっ」

「締まりのない顔だなー」

「これがドワーフ族の誇る細工師とはなー」