「一緒にお花の世話をするからさ、そのあとの授業も一緒に出てほしいんだ……」
テオ様は消えてしまいそうな声でそう言うと、うつむいてしまった。
「授業ですか?」
「テオ、それはリリーだけでは決められないよ。先生の許可も必要だからね。僕から話してみようか?」
「お兄様、それ本当? 絶対だよ?」
テオ様はその場でぴょんぴょん跳ねた。
ウィル様がその隙に小声で話す。
「王族の子どもは個人授業を受けて、国政や外交、その他諸々の将来必要になることを学ぶんだけど……テオは最近どうも授業に身が入ってないらしくて。父上も母上も困ってるんだ。リリーが一緒なら、テオもやる気が出るかもしれない。全部でなくてもいいんだ。リリーが興味のある授業だけでも出席してもらえないかな?」
ウィル様に頼まれると、どうも『はい』としか答えられない。
「ありがとう、リリー!」
ウィル様もテオ様もこんなに喜んでくれるなら、せっかくの機会だしがんばってみようかな。
好きではないはずの(正直に白状すると、むしろ嫌いな)勉強に対して、前向きな気持ちが芽生えた。



