人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「ここはメリー専用の花壇だったんだ」

 そうだと思った。

「植物の世話をやってみると面白かったみたいで、メリーはとても大切に育てていたんだ。リリー、この花壇を君に引き継いでもらえないかな? それが昨日話した『お願いしたいこと』なんだ」

「私が世話を? でも何をすればいいのか……」

「僕、メリーのお手伝いしてたから、教えられるよ! だから、一緒にやってほしいな」

 ウィル様が私に『テオだけだと心配だからお願い』と耳打ちしてきた。

 わー、近いっ、近いっ!

「そ、それならやってみたいですっ。テオ様、ぜひ一緒にやらせてください!」

「うん。雨の日以外は毎日、朝食後にお世話することでいい?」

 私は『はい』と返事をして、テオ様と指切りをした。


 指を離すと、テオ様がモジモジし始めた。

「リリー、あのさ……」

 年相応の子どもらしくて可愛いらしい。

 まだお願い事があるのかな?

「どうしましたか?」

 できる限り優しい声で尋ねた。妹たちにするみたいに。