人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 それからは生垣に沿って歩いた。

 木々の高さは切り揃えられていた。

 咲き誇る花々も、花壇に整然と並べられていた。

「ドワーフ族は、植物を育てて鑑賞する習慣はあまりないんでしたよね?」

「そうですね。森の中に住んでいて、たくさんの草花に囲まれているので、薬草以外をわざわざ育てようと思うドワーフはいません」

 私がそう答えたとき、何かが生垣の陰からこっちを覗いた。

 いかにも好奇心いっぱいな瞳の男の子だ。

「僕の弟です。昨日からリリーさんと話したくて、ウズウズしてたんですよ。どうやら我慢しきれなくなって、覗きにきてしまったみたいです」

 なら、あの男の子が第二王子様ってことか。

「テオ、そんなところに隠れていないで出てきたらいいよ」

 ガサガサガサ……

 生垣を通り抜け葉っぱだらけになって、第二王子様が登場した。

 回り道しないんだ……と思ったけれど、それは黙っておいた。