人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 イヴリンさんは食堂の壁際に立ち、食事のサーブは別の人がしてくれた。

「お好きなパンを選んでください」

「ええっと……これを……あっ、でもそっちもおいしそう……」

「両方召し上がってください。残してもいいですから」

 そう言って、どちらもお皿に乗せてくれた。

 うれしい(でも、残すのはいけないと思う)!

 手を合わせたら、パンにかぶりつかず、小さくちぎって口に入れた。

 ふわっと小麦の香りが鼻に抜けた。

 焼きたてパン、最高ー!

 たっぷりジャムを塗るとまた格別だ。

 お父さん、かぶりつかないでひと口ずつ食べるパンもいいものだよ!

 ふわふわのスクランブルエッグも、カリカリのベーコンも、シャキシャキなサラダも……あっという間にお腹の中に納まった。

 チーズにいたっては、薄い黄色とオレンジ色の食べ比べまでして楽しんでしまった。