「その心配は要りません。リリー様に不自由なく過ごしていただけるよう、私が必要と判断したものは全てご用意するように命じられております」
「ドワーフの人質にドレスなんて、もったいないです! そのイヴリンさんが着ているようなワンピースも動きやすそうだし、そういうので充分です」
「リリー様、」
イヴリンさんは、静かにピシャリと言った。
「リリー様が望む望まないに拘らず、城内に留まらなければならないという点では、確かに人質なのでしょう。しかしながら国王様からは、『ドワーフ族よりお預かりしている大切な客人』としてお世話するよう、言い使っております」
「客人……?」
何それ……
頭が追いつかない。
「メリー様に対してもそうでしたが、王族の方々、そして私を含めこの城で働く者全員がお客様だと思っております。リリー様も、そうご理解ください」
たぶんイヴリンさんには逆らわないほうがいい……
こういうときの私の直感は高確率で当たる。



