それに加えて、族長の親族の者をひとり、人質として王城へ差し出すことも要求された。
正直なところ、人質を取るなんて……と思ったりはする。
けれど、ドワーフ族にこの森一帯の自治権を与えてくれているし、武器の献上は要求しないという譲歩もしてくれている。
そう考えると、平和的な併合だったんじゃないかな?
特に、ドワーフにとっては戦闘用武器の流出はご法度で、それを認めてくれたというのはとても大きいことだったはず。
これらドワーフと人との決め事は、現在もずっと守られている。
だからこうして、第一王子様の成人を祝うための宝剣を製作している真っ最中だ。
ちなみに、宝剣は戦闘にはとてもではないけれど使えない代物で、装飾品の扱いだ(まあ、これで殴られたら痛いだろうけど……)。
それと、人質のドワーフが今現在も王城で暮らしている。今の人質で確か8人目のはず。
その代わりに、ドワーフ族は今もこの森で、大きなひとつの家族のように暮らせているのだ。



