人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 国王様が横から入ってきた。やっぱりこういう空気が苦手らしい。

「と、とりあえず全員座ろうじゃないか」

 ウィリアム様は私の隣にメリー伯母さんを座らせると、自分は王妃様の隣に座った。

「ウィリアム、族長が成人祝いの宝剣を持って来てくれたそうだ。正式なお披露目は式典のときだが、確認だけさせてもらうといい。楽しみにしていただろう?」

 国王様が木箱を持った男性に視線をやると、さっきと同じように、ささっとやってきて、ささっとウィリアム様へ木箱を差し出した。

「ドキドキするなー」

 『ドキドキする』と言っている割には、その声にドキドキしている感じはなかった。

 ドキドキというよりは、ウキウキって感じ……

 むしろ私のほうがドキドキしてると思う!

 ウィリアム様は木箱をそうっと開けた。

 私はその手元ばかりを見ていた。

 ウィリアム様は感嘆の声を上げた。

「うわー、なんて荘厳なんだろう。それにこれほど精巧な装飾、見たことがないですよ。身が引き締まる思いがします」