「……そのブレスレットを作ったのは私です」
「まあ!」
王妃様は目を大きく見開いた。
「一年前、あなたのお父様が持ってきてくれた献上品の中に、これを見つけて。本当にひと目惚れだったのよ。そうしたらあなたのお父様は『まだまだ若いけれど才能ある細工師の作品』だって、『ぜひこれからも期待していてください』って、それはもう誇らしげに話されたの」
それをまさか王妃様が身に付けてるだなんて!
驚いたどころの話ではなかった。
なぜなら、特にそのブレスレットには大きな宝石は付いていないのだ。価値の低い小さな宝石ばかりを使っている。
それでも光が当たるといくつもの色が反射してキラめき、身に付けてる人の手首を美しく飾れるようにデザインを凝らした。そして、たくさんの小さな宝石を一つずつ丁寧に埋め込んだ。
私にとっても思い出深い作品だった。



