人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「学校はあれよりもっと規律が厳しくて、午前だけじゃなくて午後もある」

 午後も?

 私が顔をしかめると、みんなが一斉に笑った。


 ふと目の前に座っている王妃様に視線がいった。

 王妃様は私にふんわりと微笑んだ。

 上品で優しそう……

 あっ、それ!

 王妃様のブレスレットに気がついて、私はそれを凝視した。

「あら? もしかして分かったかしら?」

 王妃様が腕を少し上げて、ブレスレットを私の目の高さにもってきた。

「そうよ、これはドワーフの職人さんの手によるものよ。ひと目見た瞬間に気に入ってね。それ以来、日常的に着けているの」

「……私です」

 喉がカラカラに渇いて、声がかすれた。

 聞き取れなかったのか、『え?』とでも尋ねるように王妃様は首を傾けた。