人質にそんな自由あるのかな?
逃走できないように、窓もない部屋に押し込められたりして。
「族長さん、急げば今日の夕刻には着けますけど、どうします?」
「今夜は城下町の宿を取って、明日の朝きちんと身支度を整えてから登城したいな」
「分かりましたー!」
いよいよ明日……
ポールさんの言った通り、2週間はかからず、13日間で王城に着くことになる。
その夜は、宿で食事を取りながら、お父さんとポールさんはお酒も飲んだ。
酔っ払って顔が赤くなるにつれて、だんだんと声が大きくなっていった。そして、いちいちオーバーなことを言った。
「ええっ!? リリーさん、人質になんのっ? 俺、そんなために、馬車を走らせてたのっ? うわっ、もう仕事、辞めちまおうかなっ!」
ポールさん、赤ちゃんはどうやって育てる気……
「ひどいだろぉ? リリーはなぁ、後世に名を残す細工師になれるはずだったのにぃぃ!」
お父さん、『後世に名を』って盛りすぎ……



