人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 絵本とかがいちいち誇張しすぎなのだ。

 そのせいで、ドワーフに初めて会う人は大抵、『あれっ、意外とデカいんすね』って拍子抜けするんじゃないの。

 あっ、それと私には髭もないですよーだ。


「リリー、剣身ができ上がったぞー。柄と装飾の取り付けを頼むな」

 鍛治師が、私の作業台に真新しい立派な剣身を丁重に置いた。

「りょーかいです!」

 私は気合いを入れて返事をした。

 もうすぐこの国の第一王子様が成人する。私たちは、そのお祝いの宝剣を製作中なのだ。


 お祖母さんから聞いた昔話では、王国は今よりもずっとずっと小さくて、ドワーフの村も王国に属していなかった時代があるそうだ。

 その頃は、王国とドワーフ族とでしょっちゅう小競り合いをしていたらしい。