「ああ、ドワーフの皆さんが乗ってるイノシシはすごく速いんでしょうね。でも馬はゆっくり歩きますから、そんなにかかっちゃうんですよ」
イノシシのほうが速いのは確かだけれど、王城が大きいことに変わりはないんだろうな。
「とはいえ、王城は、王国内の西寄りに位置してるんで、これでもすぐに着く方ですよ」
「あっ、そうですよね」
200年前にドワーフの森を併合して以降、王国は東へ東へと領土を広げていったのだ。
この程度で文句を言っていてはいけない。
「国内の東の端っこから、王城へ行こうとすると、1ヶ月は軽く必要らしいです」
「ひいっ、1ヶ月! ……あっ、でもポールさんとお父さんは往復するから、ほぼ1ヶ月馬車に乗るってことですよね」
「まあ、そういうことになりますねー」
うへー。いつもお父さんが王城へ出掛けると1ヶ月帰ってこなかったけれど、それってほぼ移動に費やしていたんだ。
てっきり王城に何日も滞在しているんだと勘違いしていた。



