人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 親しそうに笑顔で会話を交わすふたりを、私は不思議な気持ちで見ていた。

「商家のご主人だよ。長い付き合いで、お世話になってるんだ。誠実で信頼できる人なんだ」

「さっきの検査官といい、お父さんって町の人と気安いんだね」

「父さんが成人したら、祖父さんは町へ出掛ける用事ができる度に、父さんも連れて来てくれるようになったからなー。さっきのご主人なんか、その頃からの知り合いだから、かれこれ20年以上の付き合いになるかな」

「まるで友達みたいだったよ?」

「友達……そうだな、友達だな」

「ええっ、ドワーフと人が?」

「別に構わんだろ。仕事で町に来たら、ついでに一緒に飯も食べるし、酒だって飲むよ」

「えええーっ!?」

 それは私にとってはとても衝撃だった。

 まるで天と地がひっくり返ったような……