人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「歳下だって分かっただけでも軽く衝撃なのに! 童顔だとは思ってたけど、実際そんなに若かったんだ……それなのに、僕ってばリリーにキ……おおっと」

 ウィル様が慌てて口を手で押さえた。

 お父さんがウィル様に詰め寄る。

「おい、今何て言いかけた? まさか俺の娘に『キスした』とか言うんじゃないだろうな?」

「きゃー、きゃー! お父さん、はっきり言わないでよー!」

 ついでに、国王様と王妃様も私のことをまじまじと見てこないでくださーい!

 そこでウィル様が『おっ!』という顔をした。

「コホンッ! 僕も漢(おとこ)です。言い逃れはしません。責任はきっちり取らせていただきます」

「何が『きっちり取らせていただきます』だ。ただ責任を取りたいだけだろが! 俺は認めないからな。それでも結婚したければ……王国の婚姻制度に則って、保護者の同意が要らない20歳になってから好きにすればいい……」

「お父さん、本当!?」

「それで充分です。ありがとうございます!」

 私とウィル様は笑顔で視線を交わした。