人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「伯母さーん、昼食を持ってきたよー」

 メリー伯母さんは、足は石化して動かないものの、手は自由に使える。

 だから、メリー伯母さんが座っている位置に合わせてテーブルを持ってきて、昼食のパンと具沢山スープをそこに乗せた。

「わあ、おいしそう!」

「お母さんが『例のハーブをしっかり入れておきましたよ』って」

 メリー伯母さんはため息を吐いた。

「苦いのよね。おいしいはずのスープが台無しになるくらい」

「だけど、石化病に効くんでしょ?」

「そうなの。我慢するわ」

 メリー伯母さんは村に帰ってきて以降、医者や薬師と一緒になって、石化病の治療法を精力的に探っている。

 これまでに石化病を患ったドワーフたちは、すっかり諦めて、完全に石化する日に向けて準備をするばかりだった。だって、治った者はひとりとしていないから。