人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 すると途端にキスが止み、ウィル様からは予想外の反応が返ってきた。

「えっ、その今生の別れみたいなセリフは何?」

「だってドラゴンを退治したら、ウィル様は王城に帰るんですよね?」

「帰るけど……リリー、君はもしかしてずっとドワーフの村にいるつもり?」

 んん? ウィル様こそ、その質問はどういうつもり?

「そうじゃないんですか? 私は人質じゃなくなったんだから」

「僕は誕生日の前日に言ったはずだよ? 『人道的な手段でリリーを王城に住まわせたい』って!」

「そうですけど……」

「僕が迎えに来られるのが1番だけど、それが無理なら迎えを送るよ」

「それって、私がもう1回王城に行くってことですか?」

「僕とこれから先も一緒にいたいと思ってくれるなら来てほしい。人質としてではないから、たまには里帰りもできるよ」

 考えるよりも前に口が動いていた。

「行きます!」

「即答したね」

 ウィル様はにっこり微笑んだ。

「これは何が何でもドラゴンをやっつけて、絶対に帰ってこないと。それで、リリーと毎日お茶してみせる!」

「約束ですよ。ところで、私は人質ではなくなったのに、今後も王城に住み続けていいものなんですか?」

「はあ!?」