「何をですか?」
「キスを」
「えっ? ええっ? えええっ!? あっ、勝利の女神様からか。細工師からじゃないですよね、あはっ、あはは……」
「呼び方はどっちでもいいよ。リリーからほしい。そうしたら、何でもできそうな気がするんだ」
瞳を覗き込まれて、息が止まりそうになった。
ウィル様は真剣だ……
そう思ったら、自分でもどうしてこんな大胆なことができたのか分からないけれど、ウィル様の頬にキスしていた。
私が唇をゆっくり離すと、ウィル様はそれを追いかけてきた。
すぐに捕まって、ウィル様と私の唇が重なった。
ウィル様は私のことを長いこと離さなかった。
でも、言葉にもして伝えておきたい……
「2度と会えなくても、ウィル様の無事を祈ってます」
キスの合間を見計らって、何とか言うことができた。



