人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 お昼になって、矢が鋳型から取り出された。

 私は朝からそれまでの間、昨夜と同じように中央広場で調理をしていた。

 今日はいつ広場に行っても食事ができるようにしたいんだって。

 昨夜作った芋煮の残りは、早朝出発した連絡係(元・護衛)の人たちが朝食に平らげていった。

「2食連続で芋煮になってしまってごめんなさい」

 謝るお母さんに、笑顔でこう返していた。

「いやー、おいしいから平気です」

「それに、芋煮は腹持ちがいいのに胃がもたれないから、むしろちょうどいいですよ」

 最後まで気持ちのいい人たちだった。


 彼らを見送ったあと、木の子と芋のシチューにメニューを変えて調理を開始した。

 連絡係の人たちはああ言ってくれたけれど、飽きないように別の料理を作ろう、ということになったのだ。