人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 私はやっぱりウィル様のことが好きだな、と思った。少しも目減りしていない。

 いくら腹を立ててたからって、勿体ないことしちゃった。

 残り少ないなら、その時間をなおさら大事にしないといけなかった。

 でも、まだ時間は残ってる。明後日の朝まではまだある。

 もう怒るのは止めにして、普通にしていこう。


 討伐のための荷造りをしていたドワーフや、工房で働いていたドワーフたちも、交代で広場に食べに来始めた。

「リリーも先に食べちゃって」

 お母さんがそう言って、私に芋煮を渡してきた。

 私はお母さんをじっと見つめた。

「どうしたのよ、リリー?」

「お母さんこそ、座って食べたら? そのお腹、もう臨月なんじゃないの?」

「大丈夫よー。お腹の子はまだ産まれないわ。もう5人目ともなると、こういうのは分かるものなの。あっ、そうだわ、」