人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 私はボウルに芋煮をよそい、順々に手渡していった。

 子どもたちが終わったら、次は護衛の人たちに。

 彼らは今夜しっかり休んで、明日の早朝ふた手に分かれて村を出発するそうだ。王城にいる国王様と、前線でドラゴンを山に食い止めている部隊、それぞれに今後の作戦を知らせに行くという。

「今日のうちにしっかり食べておいてください。1日休んだだけでまた移動だなんて大変ですから」

 とびきりサービスしたせいで溢れそうになったボウル(しまった、入れすぎた!)を慎重に手渡した。

「ありがとう。でも、リリーさんのほうこそ大変ですよ」

「そうそう。俺らは仕事なんで。リリーさんなんて、慣れてないだろう過酷な旅程にも弱音を吐かなくて、感心したんです」

「おまけに村に着いてからも働いてる」

 みんなして『うん、うん』頷きまくるもんだから、恥ずかしくなってしまう。