「リリーは母さんたちと芋煮係をしてくれるか? 父さんとウィリアム様はひたすら肉を焼く」
「ええっ、ウィル様にも焼かせるの?」
「俺たち指揮官は、阿吽の呼吸でドラゴンに挑まないといかん。そのための下準備だ」
「そうだよ、こういう状況下で『王族だから』って遠慮されると、結束力に響くんだ。さあ、族長、焼いていきましょう!」
ウィル様は張り切って袖をまくった。
「王城へ行くたびにお馬ごっこをせがんできた第一王子様と肉を焼ける日が来るとは、何とも感無量ですな」
「族長! そういう話をリリーの前でしないでくださいよー」
仲よく肉を焼く王子様と族長……
こんなのってありなの?
「リリー、手伝ってくれるなら早くこっちに来て! お母さんが芋を洗うから、お祖母さんと適当な大きさに切っていって」
「あっ、は、はーい」
いけない、いけない。見てるだけじゃなくて、私もしっかり働かないと!



