「矢……心配はそっちなんですよね……」
お父さんがボソッと言う。
「クロスボウのほうは数があるんですが、何せ平和な時代が続いてるんで、矢のストックが普段の狩りに使う分にちょっとプラスしてあるだけで……」
クロスボウの矢……製造工程は工房で見たことがある。
「お父さん、斧部隊を派遣するっていっても、今日とかじゃないよね?」
「武器防具の点検とできれば修繕、それと食料や薬の準備もあるからな。明日……も急すぎるな。砲弾がもつなら、明後日の朝まで待ってもらいたいところだが……」
「それくらいは持ち堪えますよ」
ウィル様がそう答えるのを聞いたら、居ても立っても居られなくなった。
「ちょっと工房に行ってくる!」
「お、おいっ!」
「えっ、えっ!?」
お父さんとウィル様にろくに説明もせず、私は全速力で走り出していた。



