人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 えーっ、期待外れ!? 

「で、ですが、やはりドワーフの矢ははね返されることなく刺さったんですね!」

 ウィル様は努めて明るく言ったはずだったんだろうけれど、その言葉は空虚に漂った。


 お父さんは再び黙ってページをめくり続けた。

 そして、あるページまで辿り着くと手をピタッと止めた。

「大丈夫です、続きがありました。途中ごちゃごちゃ書いてありますが、省略しますね。対策会議が紛糾したことをダラダラと書いてるだけなんで……ええっと、ここからだな……そこで斧を使った攻撃を得意とする戦士を集め、接近して戦う覚悟を決めた」

 火を吐くドラゴン相手に接近戦!? それって決死の覚悟なんじゃ……
 
「ドラゴンの手は非常に短い。ゆえに手を使って攻撃してくることはないと判断。足は踏み潰されないように注意が必要だったが、これも短いので歩幅が狭く、避けるのは容易。厄介なのは尾であった」

 私が王城で観察していたドラゴンと、特徴が一致していた。

「おっ、作戦についての記述もありますよ」

 私とウィル様は前のめりになった。