ウィル様が『えっ』と軽く驚いた。
『えっ』って、何? いくら第一王子様とはいえ、それは失礼なんじゃない?
王城に行くまでは、私はここでみんなと仲よく暮らしてたんですよーだ。
だいたいドワーフ族に私を返したのはウィル様でしょ。
村で嫌われてると思ってて返したわけ?
「驚くなんて、ひどいと思います」
私はムスッとして抗議した(もう人質じゃないもんね!)。
「いや、そういう意味の驚きじゃなくてね……後あとのことを考えて……」
「後あとのこと?」
「そう、後あと……」
詳しく教えてくれるつもりはないみたい。
「ふんっ、ウィル様の考えていることなんて、私にはどうせ分かるはずもないです」
いちいち刺々しい言い方になるのは、突然ドワーフ族に返却されたことにまだ憤慨しているから。
ぷいっと横を向くと、お父さんがこそっと耳打ちしてきた。
「ウィリアム様を相手に、その態度は失礼なんじゃないか?」
お父さんには言われたくなーい!



