「あとになって、ウィリアム様が『独断でやったことだから』と言われても困りますよ?」
「それはないですね」
ウィル様はあっさりと言ってのけた。
「大丈夫です。そもそも父上には、人質制度をもう止めたいと思っている節がありましたから。ですが面倒なことに、200年も続いた制度を『はい、廃止します』では済まされない。大きな被害を出したドラゴンですから、きっかけとして利用させてもらいます」
ウィル様が振り返って、手招きしてきた。
私は立ち上がって、ウィル様の隣に移動した。
「口約束にならぬよう、今回リリーさんにも同行してもらいました。武器提供を了承してもらえるのであれば、この場でリリーさんをドワーフ族へお返しします」
何それ……
ウィル様はお父さんの目をしっかり見たあとで、私に微笑んだ。



