人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 
「ドワーフ族が王国国民になって久しく、人とドワーフの間に交流もあり、関係は良好だと認識しています」

 お父さんもそれについては同意のようだ。頷きながら話を聞いている。

「族長はここ一帯の自治権を持ち、王国に税を納めています。これはつまり、実質的には領主なわけです。そこで族長には、正式に領主となっていただきたい」

「それで何が変わると?」

「正式な領主となった場合には、国の大事には兵力を出してもらうことになります。しかし、その代わりに人質なんてものは必要なくなるのです」

 お父さんの眉がピクッと動いた。

「リリーも、それ以降の人質も、今後要求しません。人質制度を撤廃しましょう」

「それは国王様からのご提案ですか?」

「いいえ、僕からの提案です。ですが、今回は僕に裁量権があります」

 あっ、あのときだ。

 ウィル様が、『その場で判断を下して、交換条件の提示なりをしてもよいという権限をください』とお願いして、国王様は確かに『もちろん』って答えてた!