人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 ウィル様には広間の上座に座ってもらった。

 お父さんとお祖父さんはその向かいに座った。

 私は迷った末、ウィル様の斜め後ろを選んだ。

 外ではお母さんとお祖母さんが、ここまで護衛をしてきた人たちに、『疲労回復効果がありますから』とハーブティーを出している。

「……ドラゴン退治のためにドワーフ族から武器を提供してほしいと」

 お父さんは険しい顔をしていた。

「我々ドワーフ族は王国に併合されてからというもの、王家のために宝飾品を作り続け、人質まで差し出してきました。それなのに、王国側から約束を破られるおつもりですか?」

 お父さんは偉そうに背中を反らせ、腕組みまでし始めた(絶対わざとだ)。

「いいえ、一方的に破るつもりはありません。ドワーフ族と王国の関係を作り直したいと考えています」

 ウィル様はお父さんの態度を気にするでもなく、淡々と言った。