お兄さんはウィル様から馬の手綱を受け取るときに、ウィル様に話しかけた。
「僕の母メリーは歩けずここまで来られませんでしたが、第一王子様にとても会いたがっていました」
「メリー! 君がメリーの息子さん? メリーから話は聞いてました」
空気が柔らかくなったのを感じる。
「族長との会談が終わったあとにでも、よかったら会ってやってください」
「ぜひ! こちらからもお願いしたい」
「私も会いたい!」
応接の間で1度会ったことがあるだけ。
それでもウィル様から話を聞いているうちに、親近感を抱くようになっていた。
まずはメリー伯母さんの教えてくれた通り、ウィル様は優しくて、すぐに打ち解けられたことを報告したい。
それから、メリー伯母さんのお庭は、私とテオ様が引き継いだことも!
「なら、リリーは今から会いに行く?」
「それはダメ!」
「何で?」
お兄さんはきょとんとした。
「私も会談に出席するの!」



