人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 殺風景な道をひたすら進んだ。

 たぶんお父さんの説明してくれた最短距離のコースを走っているんだと思う。

 道は舗装されていないし、小さな村はあったけれど、私たちが休憩できそうなレストランやカフェはなさそう。まあ、たとえあったとしても、寄っている時間はないんだけど……

「きゃっ!」

「わっとっと! ごめん!」

 村の横を通過するときに、村の様子を観察していたのがいけなかった。

 馬が少しグラついた拍子に、私もバランスを崩した。

 そしてあろうことか、私は咄嗟にウィル様の右腕にしがみついてしまった。

「ひゃあ、私のほうこそごめんなさいっ」

 頭上でウィル様が『ふふっ』と小さく笑うのが聞こえた。

「今私のこと笑いましたよね?」

 こんなに近いと聞こえちゃうんですよ?

「そのまま、鞍じゃなくて僕の腕につかまってていいよ」

 もう、子ども扱いして!