人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 その日からというもの、王城内はどこもかしこもピリピリしていた。

 国王様を始めとする王国中の偉い人たちが、連日集まって会議をしていた。成人したばかりのウィル様もそのメンバーに入った。

 それと並行して、地震の片付けがおこなわれた。

 そして、そのついでみたいに、開催されなかった式典とパーティーの飾りも取り外された。

 そのことがとても寂しかった。

 王城を歩き回ると逆に気分が塞ぐし、修理工房に顔を出す気力も湧かなかった(修理の依頼が殺到していて邪魔になるだろうし)。

 結局、私は部屋に籠り、窓からドラゴンを観察ばかりすることになった。


 あっ、今ドラゴンがのけ反るのが見えた(自慢の視力で)。

 おそらく、軍隊が攻撃をしたんだろう。

 しかし、効いていないのか、すぐに体勢を戻すと……

 きゃっ、火を吐いた!

 怖ろしかった。

 けれど、私は目を離すこともできなかった。

 震えながらも、目を釘づけにした。