人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 私の中にあった空洞がもはや空洞ではなくなって、どす黒い叫びでいっぱいになったときだった。

 何の予兆もなく唐突に、

 ゴゴゴゴゴ………

 地下から強い振動が起こり、あっという間に上へ上へと昇ってきた。

 振動は私の部屋の床まで到達すると、私、イヴリンさん、机、ベッド、天蓋……部屋中のありとあらゆるものを揺らした。

「リリー様、地震です! 机の下に隠れてください!」

 そう叫ぶと、イヴリンさんも這いつくばってベッドの下に潜った。

 振動はまだまだ大きくなっていく。

 机もガタガタ揺らされる。

 私は机の脚を必死でつかんだ。

 地響きだけでなく、別の部屋からは何かが倒れた音や割れた音、悲鳴までが聞こえてくる。


 そして、窓が真っ赤に染まった。

 な、何!?

 私の隠れている机は窓の右側に配置されていた。その位置からだと、北の山が一望できた。

 山が勢いよく赤い液体を噴き出している。

 噴火? まさか山が噴火してるの!?

 だけど……

 マグマはまだ分かるとして、あれは何?