読書でもしてゆっくり過ごそうと思い、朝食後に書庫から本を何冊か選んできた。
こんな天気の日は、窓際で読もうかなー。
ウィル様のお祝いにはちょっぴり残念な曇天。
けれど私にとっては、逆にこういう日はチャンス!
晴れている日に窓際に長時間いると、イヴリンさんを心配させてしまう(そして注意を受けてしまう)。
今日の空模様ならいいよね。
私は椅子を窓際まで運んだ。
窓からは、馬車が続々と王城に集まってくるのが見えた。乗っているのはもちろん、式典に招待されている貴族たち。
これから馬車を下りたら、列をなして王城の中へと進んでいくんだろう。
私の部屋からでは王城の正面の通りは見えないけれど、その様子が目に浮かぶ。
馬車の中にいても華やかな装いなのがよく見えた(視力のよさは自慢なのだ)。
「ドレスは色が鮮やかで、すごく映えるなー」
「昨日のリリー様も素敵でしたよ」
私の独り言も、イヴリンさんはすかさず拾ってくれた。



