人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 ウィル様は、先日衣装部屋で会ったときと同じ衣装を着ていた。

 私の姿を確認すると破顔してくれた。

「リリー、来てくれてありがとう。そのドレスとても似合ってる。すごく可愛いよ。そのイヤリングも、絶対リリーにぴったりだって確信してたんだよね。思った通りだ」

「こんなおしゃれ、したことがないから照れます」

「大丈夫。本当に可愛いから!」

 謁見の間は華やかに飾られていた。

 無数にキラめくシャンデリアの光の粒が、ウィル様、そして私の頭上へと降りそそぐ。

「明日の準備はもう完了したから、少しの時間だけ使わせてもらえるようにしたんだ。ふたりだけのプレ・パーティーしたくて……」

 『ふたりだけのプレ・パーティー』という言葉に、胸がときめく。

 それなのにウィル様は、申し訳なさそうに言った。