人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?

 日没後、お父さんは家族全員を広間に集めた。

 集まったメンバーは当然のことながら、その訳を熟知していた。

 私は広間に向かう途中、地に足が着いていなくて、まるで体がふわふわと浮いているような不思議な感覚があった。

 それは現実ではなくて、夢の中にでもいるようで……

 けれど頭の中はスッキリしていて、心も妙に落ち着いている。

 要するに、頭と体がチグハグなのだ。変なの。

 全員が集合すると、広間の中央で輪になってちんまりと座った。

 我が家の広間は村の集会所を兼ねているから、だだっ広いのだ。寄り合いなんかも、ここでおこなわれる。

 空気が重苦しい。気圧が10倍ぐらいになって、私たちを押し潰しにかかってきているみたい。