人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


 そうして、ウィル様の成人を祝う式典がいよいよ明日に迫った。

 すでに準備は万全で、王城内は普段以上に静かだった。

 でも心なしか王城で働く人たちからは、期待でソワソワしている雰囲気が漂っていた。

 かくいう私もソワソワしていた。ただし、明日ではなく今日を期待して。

 部屋で読書をしていた(でも、頭には入ってこなかった)ところ、ドアがノックされた。

 心臓が飛び跳ねた。

「リリー様、」

 イヴリンさんだと分かって、いけないと思いつつも落胆してしまった。

 気を取り直して『どうぞ』と返事をした。

 部屋に入ってきたイヴリンさんは、白い大きな箱を持っていた。

「それは、どうしたんですか?」

「ウィリアム様からです。これに着替えてから来てほしいそうです」

 着替え? ということは箱の中身は……