私は工房を見回した。
ドワーフの工房とは異なる造りなのに、工房内の空気は一緒だ。懐かしい。
ネックレスとイヤリングの製作工程を思い浮かべた。その手順ごとに必要な道具を思い出し、それらが工房にあることを確認していった。
「材料さえあれば、ここで作れます。ただ……」
「何? 言ってごらん」
ウィル様の声は優しい。
「ドワーフの工房では、採掘した宝石を自分たちで研磨とカッティングして使っています。ですが、ここではそれができません。それに、もしそのための設備を揃えてもらったとしても、専門外なので私ではできないんです。だから……」
ウィル様は『うん?』と、どこまでも優しく尋ねてくれた。
「その……宝石はあらかじめ研磨•カッティングされたものを用意してもらわないといけなくて……それはたぶん原石よりもずっと高価だと思うんですけど……」



