そこでウィル様はニヤッと笑った。
「なにせ『リリーさんがアクセサリーを作れる環境を整えて!』って、母上が父上に懇願したからね。リリー専用の新しい工房を建て増しして作ってあげることだってできるよ」
私は慌ててしまった。
「そ、それは恐縮してしまいます!」
ウィル様は『あはは』と笑った。
「そう言うだろうと思った。だから、まずは修理工房に行ってみようよ」
私たちは執務室を後にした。
廊下を歩いている最中も、ウィル様の話は続いた。
「母上はネックレスのデザイン画を見て、『どんなドレスにも合わせられそうで、使いやすそうなところがとても気に入った』って言ってたよ」
王妃様でも使い回しするんだ……
「王妃様は庶民的な感覚もお持ちなんですね」
「一応貴族ではあるんだけれど、それほど高い身分ではない家の出身なんだ。父上は母上にもっとたくさん与えて贅沢させたいみたいだけど、母上のように気に入ったものを大事に長く使うのはいいことだと思うんだよね。その分、国の予算に回せるんだから」



