人質になります!と意気込んだものの、これって全然人質の扱いじゃないですよね?


「イヴリンは君が『ドレスに合わせるアクセサリーがほしいのに言い出せないのではないか』って。彼女は、君が細工師だってことを知らないから、そう思ったんだろうな。でも、違うよね? 君は、これを作りたいんだよね?」

「あっ……」

 ズバリ言い当てられ、動揺してしまった。

 唇が震える。

 何て答えればいいの?

 さっぱり分からない。頭の中から、言葉という言葉が消えていた。

「僕の権限を越えてたから、このデザイン画を持って父上のところへ行ったんだ。そうしたら、隣にいた母上が食い入るように覗き込んでね。それはもう大ハシャギだったよ。『さすが』だって感心してた。母上は細工師リリーの大ファンみたいだね。それでね、」

 ウィル様の声はますます弾んでいく。

「リリー殿、仕事の依頼が来ています。王妃様より、『このネックレスを製作してほしい』とのことです。あと、こっちのイヤリングもお願いできる?」

 信じられない!