振り返った、涙を浮かべた表情で。

私の方を見て顔をくしゃっとさせポロポロと涙を流したの。


「彗くん…?」


その瞬間気持ちが止められなくて走っちゃった。

胸が熱くなって瞳には一気に水分が集まって…


あ、やっとだ。


やっと会えたんだ。



ずっとずっと会いたかったよ。



「彗くん…!!!」



飛びつくように抱き着いて、ぎゅっと抱きしめた。

「彗くん、彗くん…っ」

彗くんの背中に腕を回して、いっぱいいっぱーい抱きしめた。

「す…いくんっ」

胸がきゅーってなって声が消えていくみたい。

いっぱい話したいことがあったはずなのに。


彗くんにもう1度会えたら…


「おかえり彗くん…っ!」

「紫衣ちゃんっ」


ずっと聞きたかった彗くんの声は私の心によく響く、私の涙まで止まらないよ。


ぐちゃぐちゃな顔で力任せに抱きしめた。

もうどこへも行ってほしくなくて。


「彗くん会いたかった…、会いたかったよ!」


やっと彗くんの顔が見れた。



私の大好きな彗くんにやっと会えた。